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日蓮大聖人のおことば 布教誌『宝塔』に連載中の「日蓮大聖人聖訓カレンダー解説」より解説者の役職・所属寺院名などは掲載当時のもの

我等が弟子檀那とならん人は一歩を行かずして天竺の霊山を見る

解説:佐古弘文

我等が弟子檀那とならん人は一歩を行かずして天竺の霊山を見る

 このお手紙は文永9年(1272)大聖人さまが一の谷で、同じく佐渡に流罪になっていた弟子の最蓮房に宛てられた『最蓮房御返事』の一節であります。

 最蓮房は佐渡流罪中に大聖人さまに帰依し、その学才と篤信とによって本門の円戒を授けられましたが、様々な迫害に遭い、また病弱のために折伏弘通の任に耐え難きを嘆き、苦しんでいました。

 これに対して大聖人さまは、「あなたはすでに本門の大円頓戒を相伝付属し受職灌頂したのですから現世に於てすでに妙覚の仏であります。」と申されます。また法華経神力品には「仏の滅度の後に於いて此経を受持せよ、其のよく受持する者は仏道を成就すること決して疑いない」とあるように、一念強盛の信心によってお題目を受持する者は必ずや成仏することができることをお示しになるのです。

 共に流罪の身でありながら、昼夜不断に法華経の大事の法門を談じ、即身成仏の道理を時々刻々に味わい得ることはこの上ない幸せであり、何処にあっても我等が一仏乗の法華経を修行する処は、とりもなおさず諸仏常住の寂光土であり、我等弟子檀那は、一歩も行かずして実に天竺の霊鷲山を見、本有常住の寂光土へ昼夜に往復する無上の幸福果報者であると、法華色読体験者の大安心法悦の境地を述べられたものであります。

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