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日蓮大聖人のおことば 布教誌『宝塔』に連載中の「日蓮大聖人聖訓カレンダー解説」より解説者の役職・所属寺院名などは掲載当時のもの

妙法蓮華経 広宣流布の時刻なり

出展:教機時国鈔(昭定二四四頁)
解説:学林教授・岡崎 長福寺住職 牧野真海

妙法蓮華経 広宣流布の時刻なり

 昨年一月の聖訓は「彼の時鳥(ほととぎす)は春を送り、鶏鳥(にわとり)は暁を待つ(撰時抄)」でした。時鳥は初夏を告げ、鶏は夜おの明けを知らすという、自ずから鳴くときべき「時」をわきまえています。
 弘長元年(一一六一)、大聖人はる不当な理由から伊豆流罪となり、流刑地(るけいち)に赴く途中、伊東沖の俎岩に置さき去りにされました。ところが奇跡的に地元の漁師・船守弥三郎にすんでのところで救出され、以来二年ほどの伊豆生活を送られました。この間、弘長二年に著されたのが今月の聖訓『教機時国鈔』です。
 まず、大聖人は膨大な仏教を「教・機・時・国・序」の五つの骨格として示されます。教はまさしく法華経。機(教わる人)は私たち。時(教が必要な時)は末法時代。国(教が広まる所)は日本国。序とは教えが広まる順序(先後ともいいます)。
 とくに「時」については、インドの釈尊の時、中国の天台大師智顗の時、日本では伝教大師最澄の時、そして末法の時代に至っては、みすか日蓮大聖人自らの時というように最も重視されています。だからこそ、「広く宣べられ、流布すべし」と述べられるに至りました。
 今年は弘長元年の大聖人伊豆ご法難からちょうど七百五十年。ひとつの節目として伊東の霊跡別院・蓮着寺で大法要が厳修されます。
 五月十一・十二日の記念法要に、ぜひ皆さまご参詣ください。

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